前回は予算検討と土地について書きました。今回からいよいよ「理想の間取り」を追求していきます。

活用したツール
間取りの検討にあたってはMEGASOFT社の「3Dマイホームデザイナー」を使用しました。そこそこの価格ですが、3,000万円の家を失敗せずに建てることが出来るのであれば、安いものです。
実際に使った感想としては非常に良かったです。設計の打ち合わせでは紙の図面を使用します。敷地との配置関係を記載する配置図、間取りを記載する平面図、建物外観を記載する立面図などです。これらを頭の中で立体化しなければなりません。
その点、マイホームデザイナーではパース図の出力もできますし、「ウォークスルー」機能を使用して家の中を歩き回ることが出来るので、より直感的に設計を進めることが出来ます。


めちゃくちゃ活用しました!
提案されたプランの分析




初回打ち合わせを終えて、持ち帰った図面をマイホームデザイナーで再現します。「ウォークスルー」機能で歩き回ると様々な修正点が見えてきました。
- 玄関が広すぎる。
- 洗面所と脱衣所が分かれているし広すぎる。
- トイレが一番奥で行きづらい。
小さくて可愛い女の子はたくさんいるのですが、なぜか私は一人暮らしです。そのため玄関などは必要最低限のスペースで問題ありません。トイレに関しては玄関からも2階の寝室からも遠いです。



なぜ一人暮らしのなのか!?
改良案①




2階はあまり変えずに玄関と洗面所まわりを修正しました。収納も増えてなかなかよくなりました。しかし、しばらくすると修正点が浮かんできます。
- 吹き抜けが不要。
- バルコニーが不要。
- 吹き抜け階段下のスペースがもったいない。
- 2階廊下のスペースが無駄。
- パソコン部屋をもっと広くしたい。
LDKの吹き抜けやバルコニーは建築基準法の床面積に含まれません、LDKを大きくしたい場合はこれらを利用して建蔽率や容積率をクリアしますが、私にとって20帖のLDKは過大です。そのため吹き抜けとバルコニーをなくすことにしました。バルコニーに関しては、部屋干し派なのでなくても困りません。(冬には雪が積もりますし)
また、オシャレな吹き抜け階段はモデルハウスでよく見ますが、オシャレな家を目指していない私にとっては、階段下収納の方が有益です。



普通の家でいいのです。
改良案②




修正点を反映して、吹き抜けをやめて折り返しの階段にしました。2階の廊下がなくなったことで、パソコン部屋もほぼ倍になりました。しかし、まだ気に入りません。
- ダイニングが不要。
- やっぱりトイレが遠い。
- 洗面所へ行くのにLDKを通る必要がある。
- 日が当たる南側の2階に収納がある。
友人が遊びに来ることもめったにないので、ダイニングのスペースが無駄に思えてきました。また、トイレの位置がやはり遠いです。洗面所にLDKを通らないといけないのもダメです。



なかなか決まりません。
改良案③




LDKを狭くして水回りの位置を変更しました。玄関から廊下をのばしLDKを通らず直接アクセスできるようにしました。2階も収納を北側に変更して採光を考慮しています。しかし、まだ気に入りません。
- 洗面所が広すぎる。
- 3帖の寝室はやはり狭い。
洗面所が広くなりすぎましたし、2階の寝室が納戸よりも小さいのがいただけません。



ひたすら修正の繰り返しです。
最終案




その後も細かい変更を加えて、ようやく納得できる最終案が出来上がりました。かかった期間は3ヵ月、間取りを25回も作り直しました。強度計算も無事にクリアして問題ないことを確認してもらいました。
- 広すぎない玄関、LDK、洗面所
- 玄関からも2階からもアクセスしやすいトイレ
- 玄関からLDKを通らずにアクセスできる洗面所
- 14帖の大きなパソコン兼フィギュア部屋
- 狭すぎない寝室と撮影スタジオ
- 豊富な収納(土間収納、玄関脇収納、階段下収納、洗面所脇収納、2階納戸)
- 1階と2階で壁の位置をあまり変えないことで必要な強度を達成



まさに「理想の間取り」が出来上がりました!


















まとめ
以上、「理想の間取り」の追求でした。
家を建てるにあたって、この検討に一番労力を使いました。「一条工務店」の場合は通称「一条ルール」というものが存在し、間取りに対して独自の制限事項が多くあります。それらを打ち合わせで解決していくのですが、何回協議したかはもはや覚えていません。ただ、それでも少ない方だと言われたので、他の皆さんもかなり苦労されているようです。しかし、ここを乗り越えればゴールが見えてきます。
次回は設備の細かい仕様決定です。
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